キライなあいつをスキになりました。

春輝side





「奏ちゃーん!!!!奏ちゃーん!!!!」






............いない......。





どこにいるんだろう。







昔も、よくこういうことがあった。






俺が見えないところで、女の子にいじめられていた。





いつも泣いている奏ちゃんを見て、俺も悲しくなった。






一緒に泣いていると、奏ちゃんは聞いてくる。





『どうして泣いてるの?』





折れは決まってこう答えた。






『悲しいからだよ。』






すると、奏ちゃんは、






『泣かないで。春輝が泣いてると、奏も悲しい。』






そう言って、抱きしめてくれた。