私が一人になると、3人は草むらから出てきた。
「いやーモテるねー蒼井ちゃん。」
にこにこしながら言う小山くん。
「モテるっていう......のかな......?」
どの基準がモテるなんだろう。
「ほんと、奏は昔から。」
美生まで!?
「美生だって、小さい頃から男の子に何回もプロポーズされてたじゃん!」
私の言葉に目を丸くする小山くん。、
「えっ!?プ、プロ......!?!?プロポ......!?!?!?」
「幼稚園の時の話。戯言(たわごと)に決まってるでしょ。本気にしてたの?」
「でも、美生1回もいいよって言ったことなかったし、ちゃんと相手見てたんじゃないの?」
ワナワナワナワナワナワナワナワナワナワナ......
「まあそれはそうね。結婚はそう簡単におっけーだしちゃだめだしね。」
ワナワナワナワナワナワナワナワナワナ......
「ほらー!やっぱり!てかなんかさっきから変な音しない?」
そう思って音のする方を見てみると小山くんが大量の汗を流していた。
「こ、小山くん!?どうしたの......」
「な、なんでもないよ......ちょっと俺にはショックすぎた出来事っていうか......」
「俺、もう帰る。」
「えっ!?伊吹、帰っちゃうの?」
「なんだよ、悪いの?」
キッと睨まれた。
だからその目すごく怖いってば......
「別に......じゃあ、またね、伊吹。」
伊吹はそのままスタスタと行ってしまった。
