ドアを開くと、笑顔の可奈さんとその後ろに成宮君と王子がいた。
…………ん?
成宮君と王子???
「なんで──────────────!?」
思いっきり叫んでしまった。
すかさずお母さんが
「いらっしゃい。うるさくてごめんなさいね。2人ともあがっていいわよ。」
その言葉を合図に笑顔の王子と、真顔の成宮君が「「おじゃましまーす。」」と言いながらあがってきた。
「ほら、リンも挨拶しなさい。」
もちろん放心状態の私がまともな挨拶なんてできるはずもなく、「……え…………え?」という途切れ途切れの言葉しかでなかった。
そんな私をお母さんが
「この子ったら恥ずかしがってるみたい。」
と、微笑みながらフォローしていた。

