そんなことを言い合っているうちにHRが始まり、いつもどおりの日々を過ごした。



その放課後。



私は彩乃と一緒に帰った。



もちろん話題はあの2人。



「やっぱり王子だよね。あのかっこよさはヤバい。」



「私は成宮君の方がいいな。あの落ち着いたかんじとかなかなかみれないえが………いやなんでもないや。」



「えが?」



「いやいやいや、本当に何もないから。じゃぁ、また明日ね。バイバイ。」



「うん。バイバイ。」



彩乃といつものところでわかれ、急いで走った。



あー危なかった。



あともう少しで、言っちゃうところだった。



なかなかみれない笑顔がかわいいって。



私だけが知ってておきたいって思ちゃってる自分がいる。



私が見かけるのは本を読んでいる姿ばかりだから、もしかしたら他の人はあの笑顔を知らないのかなとか考えているときがある。



別に他の人が知っててもいいじゃないかとつっこむ自分もいるけど、知ってほしくないと思う自分もいる。



この気持ちはなんなんだろう?