そんなこと言わずにさー、と 交渉してる蓮さんを横目に、 絵麻を突っついた。 「ねぇ、松田和孝先輩っていつもあんな感じなの?」 「うん。基本あんま喋んない。 冷たいって訳じゃないし、静か系なわけでもないと思うんだけど。」 じゃあ私の見たあの先輩はなんだったのでしょう。 まぼろし?夢? 不安から生まれるなんかのまぼろしかな。 あのとき、笑顔で手まで降ってくれたのに。