スナオじゃないキミ.









バレないように屋上の階段を登る。




鍵どこにしまったっけ。




「めーいーどーさんっ。」



振り向くと、男の集団。



チャラチャラしてる。



怖い。



「.......はい?」




「可愛いねー。どこのクラス?」



「1年3組です。」




声がすごく震える。




和くん早く。



「そっかー。なにしてんの?暇?」



「暇じゃないです。」




「ま、どっか行かない?案内してよ。」




周りの人もいいね〜、とか言ってる。




どんどん囲われてく。怖い。




「あ、屋上いくの?いいね行こう〜。」




「鍵がなくて1回戻ります。」




早く逃げたい。



「俺らが探してあげよっか?」



ニヤニヤしながら手が伸びてくる。


「やっ.....。」





和くん何してるの早く。




「あっ、鍵......ありました。」



仕方なく鍵を出した。



「おっ、さすがぁ〜。」



ほんとはこの時逃げようと思ったんだけど、



押されて逃げれなかった。




怖いほんとに。足が震えてる。




「それにしてもさぁ〜可愛いね。 」



ほっぺを触られる。


気持ち悪い。


ほんとにもうやだ。




「やめてくださいっ.....」





「ね、チューしていい?」



おぉ〜と歓声があがる。



ねぇ和くんほんとに早く。



「やめてくださいっ......。」



そういってもされることはわかってる。




顔がどんどん近づいてくる。



ほんとに気持ち悪い。




助けて..... 。




ガチャッ




入ってきた和くんと目が合う。



「なに......やってんの?」




「あー、いまお取り込み中だから。」




男がヘラヘラしながら言う。





「邪魔して悪いけど、先生が呼んでたよ。」




「私......ですか?」




「ん。早くしろって怒ってた。行こ?」




和くんがこっちに向かってくる。



「あっ、ここにも今から先生来るんで

降りた方がいいかもしれませんよ。 」




チッ、と舌打ちしながら


男の集団は出ていった。




出ていくと同時に和くんが屋上に鍵をかける。




脱力。メイド服なのを忘れて座り込む。



怖かった。今でも震える。



涙が出てくる。




「ごめん。」



首を振ることしかできない。




声がでない。




「なんかされた?」



首を横に振る。




「俺がもっと早く行けばよかったね。

ほんとごめん。」






涙がポロポロこぼれる。




しばらくすると恐怖心も薄くなって、



声も出るようになった。




「ごめん...なさいっ。」




「なんで遥奈謝るの。

なんもしてないのに。」




和くんの優しさがいつもの何倍にも感じる。