タカラビト



最悪だ。なんで日誌のために部活休まなきゃなんねーんだよ。くっそ、何も思い浮かばない。今日の授業すら、思い出せない。

あいつのせいだ。望月のことが頭から離れないから。…。

「お、矢崎。…。おい、やっぱり日誌書いてなかったのか。」

「今から書きますよ。」

「帰るときに日誌ときに一緒にそこのプリント持ってきてくれ。」

と、教壇の上に積まれているプリントを指差す。