「・・・怖い?」


少し慧の笑顔に陰りができたように見えた。



黄昏の空に藍色が加わる。



「皆が、言ってたから」




「・・・人と関わるのが苦手なんだ」



昔、この目でいろいろあってね。そういって彼は顔を伏せた。




「・・・ごめんなさい、思い出させて」



思わず立ち止まる。


慧は二段上に上がったところから振り返って私にこう言った。




「いいんだ、この目のおかげで風優に会えたんだし。それに」






「また風優は言ってくれたろ?『ガラスみたい』って」