【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?







「俺、これから先、葵ちゃんの連絡先しか女の子の連絡先入れる予定ないからね!!!」



「……ふぅん」



多田くんから目を逸らして葵ちゃんはおかずを口に運んだ。



「俺はいつまでも待ち続けるからね!葵ちゃんが教えてくれるまで……!!!」



「別にいいけど」



「え!?」



葵ちゃんの言葉に多田くんは声をあげた。



葵ちゃん、もしかしてそれって……。



「別に、連絡先ぐらいなら教えてもいいってこと」



葵ちゃんの心が動いたってことだ……!
多田くん、やったね!!!



「……ウソ!!!?」



「もう、耳元で叫ばないでくれる?」



「お、教えてください!!!」



「そのかわり、どうでもいいことで連絡してこないでよね」



「も、もちろんです!!!」



それから葵ちゃんと多田くんは連絡先を交換した。