「てか美憂ってばドジすぎるでしょ!ほんとバカだねぇ……」
「私だって押したくてコーヒーのボタン押したんじゃないよ~……」
でも、星司くんと少し接近できたから良しとしよう。
ドジでよかった。
「ねね、葵ちゃん」
「なに」
「今度2人でどっか行こうよ!」
「はあ?絶対ヤダ」
私はお弁当を食べながら2人の会話する様子を見つめる。
「ねぇ、2人は付き合わないの?」
そんな2人を見て私は言った。
「は!?美憂、なに言ってるの?私が男ギライだって知ってるでしょ?」
「そうだけど、葵ちゃん満更でもなさそうだからさ」
「そんなワケないでしょ。こういうチャラチャラした女好きなんて男の中でも特に恋愛対象外だし」
「ガーン……俺、これでも一途だっていつも言ってるじゃーん!!!葵ちゃんに出会ってから女の子の連絡先、全部消したんだよ!!?」
多田くん……葵ちゃんのこと本気なんだ。


