教室に戻ると葵ちゃんと多田くんは予想通り戯れていた。



「んー!葵ちゃんのお弁当のおかず美味しいー!」



「ちょっと!勝手に人のお弁当食べないでくれる!?」



「ふふふ、美味しいー!」



そんな会話をする2人のところに自分のイスを持っていき、座る。



「おかえり、美憂ちゃん!」



「ただいま」



「美憂ってば、イチゴミルク好きだねぇ」



葵ちゃんが私の手にあるイチゴミルクを見て言った。



「実はさっきね……」



私はさっきのことを話した。
……もちろん多田くんには私が本当は星司くんが好きだってバレないように、自然に話した。



「で、星司くんが交換してくれたの」



「へぇ~よかったじゃん」



葵ちゃんはニヤニヤしながら私に言う。



「その矢野星司ってヤツ、モテるよね~よく名前聞く」



多田くんも知ってるんだ。
やっぱり星司くんはモテるから有名なんだなぁ。