ウソウソウソ。
星司くんが私のために……?



「で、でも……」



「遠慮しなくていいよ。ほら、交換ね?」



「う、うん!!!」



私と星司くんはイチゴミルクとコーヒーを交換する。



どうしよう、心臓がバクバクいってる。
まさか星司くんとこんな展開になるなんて。
こんなに嬉しいこと、今までになかったってほど嬉しすぎる。



「じゃ、またね。美憂ちゃん」



「ま、またね!!!ありがとう!」



私は力いっぱい、星司くんに手を振った。



「星司くん……」



星司くんが見えなくなった後、星司くんのくれたイチゴミルクの紙パックを見つめる。



やっぱり星司くんは優しくて王子様みたいだ。
大好きだ。私は星司くんが好きだ。
改めて実感するとともに、胸が痛くなる。


いつかは言わなきゃ。
拓磨くんに私の本当の気持ちを……。