意味を理解した私の顔はまた熱くなる。



「もう、美憂ちゃんってばピュアすぎるって!こりゃ拓磨も手出せないワケだ」



「い、いや……」



「まぁまぁ、2人のペースでいいんじゃない?まだ2人は付き合ったばかりなワケだし?ね?」



超笑顔で私の背中を叩く多田くん。



「た、多田くん……」



勝手に話を進めないでよ多田くん……。
私と拓磨くんはきっとこれから先、そんな関係になることはないもん。
お互いに好きじゃないんだから。



「でも、あんまりガマンさせるのはダメだよ?」



ガマン、ってなんのことだろう。



「う、うん……?」



「俺はこれからも2人を応援してるからなっ!……って、あ!葵ちゃん来た!葵ちゃーん!!!」



多田くんは話すことだけ話すと、教室に入ってきた葵ちゃんのもとへ走っていった。



「葵ちゃん、会いたかったよーっ!」



「もう!触んないで!ってか、昨日も会ったでしょ!」



抱き付いてきた多田くんを引きはがそうとする葵ちゃん。