【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?






「……おい」



「んー……」



次の日の朝、私は体を揺さぶられて目を覚ます。



目覚まし、まだ鳴ってないんだし、寝かせてよ……。



「日向(ひなた)うるさいなぁ」



「はぁ?目覚ましなよ」



「……ん!?」



聞き覚えのある声に私は飛び起きた。
ベッドの横を見ると……。



「な、なななな、なんでいるの!?」



……拓磨くんがいた。



「お迎えにきてやったの」



「び、ビックリしたぁ……って!」



状況を理解した私は、再び布団にもぐった。



パジャマ姿だし、寝ぐせついてるかもだし、恥ずかしい……!



「なにしてんの」



「その……っ、ぱ、パジャマ姿だし、寝ぐせだってついてるかもだし……!」



慌てる私を見て、拓磨くんはため息をついた。