……なんでだろう。
「拓磨くんに頭撫でられると、すごく安心するっ」
「……っは!?」
「……って、私ってば変なことを……!ご、ごめんね!」
でも、不思議で仕方ない。
最初はあんなに怖かったのに、たった1日でこんなにも拓磨くんと一緒にいることに慣れちゃってる……。
「……ったく、そんな無防備なこと言ってると、いつか絶対襲われるよ」
「お、襲われる?」
どういう意味だろう?
人がクマとかに襲われるみたいな意味?
私クマに襲われるの!?
「私、死にたくないよ!!」
「あぁーもうなんでもない!」
ため息をついて、呆れた様子の拓磨くん。
な、なんで呆れてるの!?
「あ、あの……?」
「うるさい」
「ご、ごめんなさいっ……」
拓磨くんがこっちを睨むから、反射的に謝った。


