【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?







「いただきます……!」



近くにあったベンチに座り、クレープを食べる。



あぁ、やっぱりここのクレープは美味しいなぁ。
いくら食べても飽きない。
葵ちゃんと2人のお気に入りのクレープ屋さんなんだ。



「……アンタ、美味しそうに食べるな」



「だって美味しいんだもんっ!ここのクレープ、大好きなんだぁ」



「へぇ」



「拓磨くんは食べないの?」



なんか私だけ美味しいもの食べて、申し訳ないなぁ。



「じゃ、一口ちょうだい」



「へ!?」



拓磨くんは私がクレープを持っている方の腕を掴んで、クレープを食べた。
そして、ペロッと自分の唇をなめた。
その姿に私の顔はカアァと熱くなる。


こ、これはもしかして……。



か、かかかか、間接……キス、では……?



「ん、美味いな」



拓磨くんが間接キスを気にしている様子はない。