【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?






「じゃ、また明日ね!えっと……」



「僕、戸田っていうんだ」



私が名前を知らないとわかったのか、男の子……戸田くんはそう言った。



「戸田くん……!また明日ね」



笑顔で戸田くんに手を振った。



自分の席に戻り、帰る準備をする。



「彼氏がいるってのに、他の男に笑顔振りまくなんてどういうつもり?」



拓磨くんが隣でそう言った。



「笑顔なんて振りまいてないよ!戸田くんと、お友達になってただけだよ」



「へぇ、お友達ねぇ」



呆れた様子で拓磨くんは頬杖をつく。



なんでそんな呆れてるの?
私なんか悪いことでもしたかなぁ……。



「拓磨くん、じゃあまた明日ね」



帰る準備が出来た私は、立ち上がって拓磨くんに言った。



「は?」



そんな私に拓磨くんは声をもらす。