すると拓磨くんはパクパクとリンゴを食べる。



「リンゴ、好きなの?」



「まぁ」



へぇ、リンゴ好きなんだ。
なんか可愛いなぁ。


なんて考えると思わず笑顔がこぼれる。



「なに」



「ううん、なにもないよ」



拓磨くんは次々とリンゴを食べていく。



「ウサギってなんかアンタみたいだな」



ウサギのカタチに切ったリンゴを見つめて、拓磨くんが言った。



「そ、そうかな?」



「ビビりなところとか、小さいところとか」



「うっ……」



ビビりなのも小さいのも、確かに間違ってないけど……。
でも、小さいのはすっごく気にしてるのにぃ……。