【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?







「拓磨ーっ!!!」



すると、向こうからものすごい勢いで祐輝がやってきた。



「ったく、もうちょっとはやく引っ越すこと言えよ!」



「ごめん。色々やることがあってさ」



「もう……寂しいじゃねぇかっ!……うぅ……っ」



急に泣きだした祐輝は俺にしがみついてきた。



「おいおい、いい歳して泣くなよ……。また冬休みになったらこっちに遊びにくるつもりだし」



「な、泣いてねぇし……っ!毎日、寝る前電話しような……っ!」



「はぁ?めんどくさ。俺はお前の彼女か」



「拓磨ぁ!!!」



「あー!もう、人の服で涙拭くな!」



こうやって祐輝にツッコミいれることも、しばらくはないんだと思うと少し寂しい。
祐輝は俺にとってかけがえのない、親友だからな。



俺は祐輝にずっと支えられてきたんだ。