【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?






「ほんとに!?ありがとう、拓磨……」



俺の決心に母さんは涙ぐんで、俺の手を取った。



「今度こそはもう……拓磨にツラい思いさせたりしないから……もう一度、新しくスタートしましょう」



「あぁ、もちろん」



ごめん、美憂。
自分勝手な彼氏で。


ずっとそばにいる、なんてカッコつけたこと言っておいて、ほんと無責任だよな。



こんなサイテーな男のことなんて、もう、忘れて。
また新しく、優しい美憂にお似合いな優しいヤツを見つけて……。



母親との生活を決心して、それから俺は学校に行かなくなった。



美憂に会うと決心が揺らいでしまいそうで……。



《多田くんも葵ちゃんも心配してるよ。はやく元気になってね。ずっと拓磨くんのこと、待ってるからね》



美憂の優しい言葉に、俺はなにも返せなかった。
こんなサイテーな男が美憂の彼氏でいる資格はない。


もう、美憂に嫌われてしまおう。



そう思ってから何日経っても俺は美憂になにも言えずにいた。