「で、ここからが本題なんだけど」



「え?」



まだなにか……あるのか?



俺は涙を拭って、父親の目を真っ直ぐに見た。



「今、お母さんと僕は飲み仲間でね」



「飲み……仲間?」



「そう。つい最近、たまたま居酒屋で再会して……僕もその真実を聞いた。で、お母さんが言ってたんだ……拓磨ともう一度会いたいって」



「え……」



母親が……俺に会いたい……?



「だからお母さんと、会ってみないか」



「……っ」



父親のその言葉に時が止まったような気がした。



母親に……もう一度、会える……?