一緒に過ごすうちに、拓磨くんは本当は優しい人だって知って、拓磨くんの嬉しそうな顔も、照れた顔も、楽しそうな顔も、寂しそうな顔も、怒った顔も見てきて、勝手に拓磨くんのことをほとんど知った気でいた。



そのせいで、私は無神経に拓磨くんに色々聞いて傷つけちゃって。



本当にごめんね。



私なんて拓磨くんのほんの一部しか知らないのに。



でもね、だからこそもっと知りたいっていう気持ちもあった。
知らないことも知りたい、拓磨くんのことをもっともっと知りたい、そう思ったんだ。



こんなの、言い訳にしか聞こえないかもしれないけれど、本当の気持ちです。



長々と書いてきたけど、最後に言わせてください。



私は拓磨くんのことが好き。



だからこれからもずっと隣にいてほしいです。
なんて、ワガママかもしれないけど……でも、一緒にいてほしいです。




―――桐野美憂より。



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