「俺、キミの彼氏に恨みがあるんだよね」



「拓磨くんに……?」



「中学生の頃、俺の所属している不良グループのメンバーほとんど全員がアイツにボコボコにされてさ。そのせいで、メンバーはほとんど全員抜けたんだ」



そういえば拓磨くんって中学生の頃、荒れてたんだっけ。
そのときに星司くんたちのグループを……?



「俺のプライドだって、アイツにズタズタにされた」



星司くんはまるで別人のように声を荒げて話す。
私は恐怖で言葉もでない。



「だから、矢野拓磨の大切なものを傷つけてやろうと思ってさ」



「え……?」



それってもしかして……私のこと?
でも、拓磨くんは私のことなんて……好きじゃない。



「拓磨くんは私のこと、なんとも思ってないし、こんなことしたって……っ」



「うるさい!!!」



突然大声を出すから、驚きでビクッとする。



「俺は復讐のために矢野拓磨と同じ高校に入って、いつ復讐してやろうかと見計らってたときに矢野拓磨に彼女が出来たって知って……。それが偶然、入学式で助けた女で、しかも俺のことを好きだった女だから、簡単に奪えると思ってたんだけどな」



「え……星司くん私が星司くんのこと……」