「……はぁ」
教室につき、私は今日何回目かもわからないため息をついた。
拓磨くんの席にもちろん拓磨くんはいない。
いつ頃くるのかな……。
「ちょっとちょっと、美憂!!!」
自分の席に着いて、机に伏せようとしていると、葵ちゃんが勢いよく走ってきた。
「あ、おはよう葵ちゃん……」
「あ、じゃないわよ!矢野拓磨はどうしたの!?しかも美憂、ひどい顔……」
さすが葵ちゃん。
私の変化に気づくなんて。
すごいなぁ……。
「あぁ、実は拓磨くんを怒らせちゃって……えへへ……」
本当は笑う気力もない。
なにをしてもすごく疲れる。
「もしかして、昨日聞くって言ってたことを聞いて……?」
「うん……やっぱり、余計なお世話だったみたい。私は拓磨くんの支えにはなれないみたい……」
私は拓磨くんのことを信用している。
だから拓磨くんも同じように思ってくれてるって、勝手に思い込んでた。
でも、実際は違ったんだ。