【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?






教えてって言ったら、どんな表情をするかな……?



キーンコーン―――



考え込んでいると、チャイムが鳴ってしまった。



拓磨くんの置いていったジャージを着て、保冷剤をオデコに当てながら保健室を出る。



「あ、美憂ちゃん」



「せ、星司くん……っ」



教室に戻っていると、星司くんとバッタリ会った。



なんか最近、よく会うなぁ……。
もしかして、運命!?
なんてね。



「どうしたの?オデコ、ケガでもしたの?」



「実はテニスボールが直撃しちゃって……あはは」



は、恥ずかしい……。
星司くんにこんなドジなところを知られちゃうなんて。



「なんか、美憂ちゃんらしいね」



「え!?」



「ドジなところも可愛いよ」



星司くんは爽やかな笑顔で言う。