【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?







すると意識しすぎて固くなっている私を、抱き寄せた。



「あわわ、た、拓磨く……っ」



「なに固くなってんの」



「だっ、だって」



「俺のこと、意識してんの?」



「ふぇ!?」



拓磨くんの言葉にビックリしすぎて変な声が出た。



なっ、なんでこのタイミングでそんなこと……。



「あはは、顔真っ赤だよ?」



「あ……ぅ……」



「……お前、その顔やめろっての」



「ど、どういう意味……ひゃっ!」



真面目な表情で、拓磨くんが私の手首を掴んで長椅子に押し倒した。



「そういう顔されると、お前のこと襲いたくなる」



お、襲うって……。



多田くんに言われた、襲うの意味を思い出す。