「あ、ありがとう……!」
星司くんの笑顔に胸がきゅんとして、顔が赤くなってしまったのを隠すように下を向いた。
「困ったときはお互い様だよ」
「っ」
優しい声でそう言うと、星司くんは私の頭に手をポンとのせた。
や、やばい……!
星司くんの手が頭の上に……!
「ま、またいつかお礼させてね!」
2回も助けてもらったんだもん、お礼をしないと。
「お礼なんてそんな、気つかわなくていいよ」
「ううん!お礼がしたいの!だから……」
「じゃあ……」
星司くんは私の目をじっと見つめた。
「お礼は美憂ちゃんからのキス、がいいな?」
「へっ!?」
甘い声で星司くんが衝撃的なことを言うから、私の思考回路は停止した。
き、キス……?


