「ほんとにいつも助けてもらっちゃってごめんね……」



「なんで謝るの。俺が好きで助けてるんだから」



「拓磨くん……」



好きで助けてる、か。
それにしても優しすぎるよ……拓磨くんは。
関わってそんなに時間も経っていない私にこんなに優しくしてくれるなんて、拓磨くんは根っから優しい人なんだね。



私もいつか拓磨くんに優しくしてもらった分、恩返し出来る日がくるかな?



「そんな顔するなって。それより、リンゴ。食べよ?」



「……っうん!」



私はタッパーを取り出して、フタをひらく。



「いただきます」



拓磨くんは子どものように目を輝かせて一度手を合わせてそう言うと、リンゴを頬張った。



「ん、美味い」



幸せそうな表情をする拓磨くんに、私も思わず笑顔になる。



拓磨くんが小さい頃、きっと可愛かったんだろうなぁ……なんて、勝手に想像する。
ふと見せる笑顔とか、リンゴ食べてるときの幸せそうな表情とか見てると、そんな感じがする。