「…………」
「…………」
日向のいなくなった食卓には沈黙が漂う。
私は気まずいのを紛らわすために、味噌汁を一口飲んだ。
「美憂はどう思う?」
すると、拓磨くんが沈黙を破った。
「へ……?」
「俺と結婚すること」
「え、えと……」
どう思うって言われても……なんて答えていいのかわかんないよぉ……。
私が好きなのは星司くん……だし。
拓磨くんと結婚だなんて想像もできない。
「まだ先すぎて……わかんないなぁ」
私は拓磨くんを傷つけないように、そう言った。
拓磨くんとの結婚なんて想像できない、でも……もし仮に結婚したとしたら、幸せになれそうだなぁとも思う。
そんなこと、本人には言えないけどね。
自分のこと好きでもないヤツにそんな風に思われてるって知ったら、拓磨くんも気持ち悪いだろうし。
「アンタらしい答えだな」
拓磨くんはフッと笑って手を合わせた。


