振り返ると、見覚えのない男の子がいた。 「あ、あの……?」 なにか用かな……? 「帰るよ」 「……え!?」 「なに、その反応」 「も、もしかして……」 この人は……。 「た、拓磨くん!?」 「そうだけど」 「え、えぇ―――っ!!!?」 う、ウソでしょ? 制服きちんと着こなしてるし、アクセも外してるし、黒髪だし、もう少し目つき悪かったし……。 本当に拓磨くん? 「どうしたの……?」 「別に」 べ、別にって……。