「さて、行こうかな！」





放課後の部活が終わり、私は生駒さんの家に行って見ることにした。





今日は、嬉しいことがあった。



なんと伊吹がいたのだ。今日はコーチの日ではないはずなのに・・・・




一目見れて、とても嬉しい。




見ていたいけど、そうしてもいられない・・・・






生駒さん家は、学校から1５分ほど。




木々がすがすがしい小道を歩いて行く。





緊張してくるなぁ・・・





私は、高鳴る鼓動と少しの不安を胸に秘め、生駒さんのお家へ足を向けた。






「あ」






もうすぐ家に着くとゆうところで、生駒さんと生駒さんのお母さんに出くわした。





生駒さんはとても可愛らしい女の子だ。お母さんもちょっと小柄のきれいな人。







お母さんが私に気づくとぺこっと笑顔でおじぎをしてくれた。



私もおじぎをして、笑顔を向ける。





「こんにちは！」




「あら、先生〜！」




穏やかな生駒さんのお母さんに私の緊張もほぐれてゆく。




生駒さんの視線にも気づいた私は、生駒さんに初めて手話を使ってみた。




「(生駒さん、こんにちは！)」





手話を使った私にびっくりする親子・・・が、ちょっと顔が穏やかになったような気がした。