ドラマチック・ロマンス

私も、学校に行くのがすごく憂鬱だった。




行っちゃえばなんら問題もないんだけど、行くまでが辛かった。



でも友達がいてくれた。




美咲がいてくれなかったら、いつまでもウジウジしていたはずだ。



それに、伊吹。





伊吹がいてくれたから、毎日楽しかった。




姿を見れたら、ドキドキして、喋れたらハッピーだった。







放課後になり部活も終わるごろになった。





「ねぇ、夕日めっさきれいじゃない?」




三年生の生徒が、楽器を片付けているときに思わず漏れたセリフ。




“キャー!”だの“うわ〜!”だの、女の子はかわいい。




「変わらないなぁ〜」



私もみんなと一緒に夕日を見ていた。



「え、変わらないって?花菜先生ってここが母校とか?」



今度は、二年の生徒が私のとなりに来て少しはしゃぐ。




「うん!実は卒業生なの!変わらないなぁ〜」



何年立ってもこの夕日はきれい。