ドラマチック・ロマンス

教室に行く廊下で、将太が友達三、四人と騒いでいるのが見えた。




近くには、伊吹の弟もいて、二人はめちゃくちゃ楽しそうだった。




ずっと、この友情を続けてほしいと思った。







ホームルームになり、私は思い切って話しをしようと思う。





生駒さんのこと・・・・




一回、生駒さんのお家へ行ってみたことがあった。



けど、彼女は当然なのかな・・・姿を見せてはくれなかった。



私に何ができる?





みんなは、彼女が耳が聞こえないとまだ知らないと思うんだ。




深呼吸して、教室に入る。







教室のみんなは、まだ幼い顔をしていて、この前まで小学生で、


でも、毎日、成長している。





私は、出席を全員終えて、みんなの顔を見た。





「みんな聞いてほしいんです。」




私は、生駒さんが耳が聞こえないことを話す。



あんなに、引っ込み思案で臆病な私だった。



けど、今話してる。




生徒からは、“そんなヒトいたっけ?”とか、興味がないような子とか、反応は様々だった。



でも、私は、“耳が聞こえないことを受け入れてほしい”と伝えたんだ。