声の響いた方へと、視線を写しながら、私はキラキラとした空が見える屋上へと身体を踏み入れた。



夜空を見上げれば、やっぱり星達が綺麗で、心がきらめき出した。



立っている男の人のすぐ傍には、ランプが置いてあって、その人をランプの灯りが照らしている。



まだ、距離がそれほど近くない為顔は良くわからないけど、身長がとても高い事はわかった。




「天体観測？」



「えっ、あ、はいっ！」


急に話かけられたものだから、何を返したら良いのか分からず、慌ててしまう私‥‥‥‥。




こんなところまで星を見に来るなんて、この人も星が好きなのかな？


現に私なんて星が見たいとゆう気持ちだけで、あるがままにここへ来てしまった訳で‥‥‥



灯りに向かって私は歩みを進めて行くと‥‥‥その男の人の顔を見て、心臓が飛び出そうになった。

ドクンドクンと胸の奥の鼓動がたちまち早くなる。


忘れていたようで、本当は忘れていなかったのかもしれない‥‥‥

私の初恋。
甘酸っぱい初恋を。




「え、まさか・・違っていたらごめんなさい・・・い、伊吹・・・？」



再び惹き寄せられる、動き出す想い。




「・・・・・・・え、・・・え！・・花菜・・・・？」



私が伊吹とそう呼んだ、その人も瞳を大きく開いたのが分かった。