ドラマチック・ロマンス

ゆっくりと歩く俺たちは、くだらないことを話し、時に笑う。




「ねぇ、隆之介は恋してる?」



実夏がいきなり、なんだか清々としたような顔をして、俺にそんなことを聞いた。





「いきなり、なんだよ〜!」




「あ、この反応だとしてるんだねぇ、恋を!!」





咄嗟に、少し慌てて顔を隠した俺に、実夏はニヤニヤして俺の顔を一瞬、除く。



俺は、実夏の顔がいきなり近づいて来て、びっくりとしてしまった。
実夏は、思った以上に透明感があって、思った以上に綺麗な顔をしている。



実夏・・・・こんなに綺麗だったか?



俺はバカかよ、と実夏の頭をコンと小さく叩いた。





「実夏は、どうなんだよ?」


俺に言わせておまえが言わないとゆう選択肢は、子どものころからないだろ?


すると、実夏は口元に手をやり、照れたようににこにこと秘密だよ、と笑った。