ドラマチック・ロマンス

日々は変わり続けていた・・・



私の知らないところで、私自身も、周りのみんなも分からずにはいられないんだ。



きっと伊吹も、美咲も、伊月も、学校の先生たちもきっと、毎日、変わり続けているのかも。




花音を見ると、不安げに鈴を見ている。花音は何を心に抱いている？　何が不安なの？




「・・・・なぁ〜んだ！　はぁ〜なぁ〜んだ・・・そっかそっか・・・どんな花音でも花音は花音じゃん！！」




深呼吸をいっぱいして鈴は、とびっきりの笑顔で花音を見ていた。そんな鈴を花音は、もう泣いちゃうんじゃないかってほどの顔をして、見ていた。




「（でも、声、出ないの・・・！）」




花音は、手話で鈴に必死で問かける。



花音・・・花音も悩んで悩んで悩みぬいているんだね。




「私、花音の声、聞いてみたいな。絶対、可愛いと思うんだ。」



鈴は、何を思ったのか、ぽろぽろと泪を流し始め、花音に優しく微笑みかけていた。


「（ねぇ、これからも、友達でいてくれる？）」



花音の問かけに、鈴はとびっきりの笑顔で“当たり前じゃん！”と笑った。