ドラマチック・ロマンス

「耳が聞こえなくても、マネージャーなら、練習の予定とか考えられると思ったんだ。」



「うん、そっかそっか・・・うん。とっても良い考えだと思う！！」



鈴に、笑顔を向けると鈴もまた笑顔を私に向けてくれた。鈴は、鈴なりに、一生懸命に花音のことを考えているんだ。



鈴なりの優しさに胸がアツくなる。



私ももっともっと自分が出来ることあるはずだ。もっともっと、しっかりしなきゃ・・・




---「んなの、喋れるんだから、楽器とか吹けば良いだろ？」




私が、鈴と花音を見てそう決心していると、大きな怒鳴る声がして振り向くと、伊吹の弟の花くんが花音をギロリとニラんで立っていた。



「え、花くん？？」



私も鈴と同じ反応をしてしまうと、花音を見ると、花音は俯いている。




「・・・・本当、こいつ喋れる。耳、も聴こえてる。」




「！！！！！」



驚いて声も出なかった。