伊吹に“邪魔に決まってんだろ”とちょっと伊吹らしくないセリフを吐く。



「いいじゃん、いいじゃん!!伊月、久しぶり〜!!」



伊吹の背中を押して、階段を一段上り終えると、伊吹の手を引っ張って伊月のそばまで行く。



伊月は、伊吹より髪が長くて、髪の色も明るく見えた。




「やっぱりふたり似てるねぇ。さすが双子!!」





伊月に会えたのも、伊吹と並ぶ伊月を、ふたり揃うのを見るのがかなり久しぶりだった私は、最高にテンションが上がる。




伊月は、写真を見ていたらしく、私も覗くと素晴しく綺麗な風景や、街並みや、空などが私の目に写って来た。




「す、ご〜~~~!!!」




“伊月は、カメラマンなの?”と聞くと、照れたように伊月は“そうだよ”と頷く。






「あ、ねぇ、ちょっと二人とも並んでくれない?美咲にメールしていい?」



中学時代の、二人を知ってる美咲。私の伊吹への恋を一番心配してくれた。


私の中学時代は、やっぱり大好きな伊吹がいて、その双子の伊月がいるのが特別だった。