ドラマチック・ロマンス

「あのさ、俺・・・花菜を独り占めしたくなる。そんな俺にとってドンピシャなこと言われると。」




「ドンピシャ・・・?ふふ、古い言い方だね。」



「笑うなよぉ・・花菜の言葉は全部、俺の理性を崩すんだ。」



伊吹が、苦笑いをして私を見る。そして、困ったような表情にもなるんだ。




その表情が私は好きだと思った。目を細くして、ちょっと困った顔をして、好きだと顔が言っている。



「花菜に会うたびに、自分のものにしたくなる。キスしたくなる。もっとその先も・・・ほしくなる。マジで困るんだ、身体が・・・その男の事情で・・・その」



「ふふ!」



”笑うなぁ“と言って私の鼻を掴んだ伊吹。



「なんかそれって、照れる!」



「バカ、照れんなよ。」



笑う私を伊吹は優しく見つめるもんだから、私も伊吹を見つめる。



「ねぇ、大好きだよ。」


「・・・・・・も」



「え?」



私が聞き返すと伊吹は“俺も”と小さく言ってくれた。




伊吹も、私もあの頃の想いのままに、青春をやり直しているのかもしれないね。