鈴の話を聞いて、甘酸っぱい恋はこれから始まるのかなって思った。



鈴と別れてから私は、ひとりでブラブラと歩いていた。



「これからどうするかな〜?」



もう夕方になっていて、公園で遊んでいた小学生は帰る頃。最寄り駅についた私は、のんびりと歩いて見覚えのある、いつも良く遊んでいた公園が目に入った。



夕やけこやけのメロディーが聞こえて来そうな夕空。




・・・伊吹はどうしてるのかな?



私を探してるって言ってたけど、探してくれてるのかな?



もしそうだったら、伊吹に申し訳ないよなぁ〜



・・・・でもね、伊吹。ちょっとは、わがままな私になって良い?



私、今日は伊吹と一緒に園内を回りたかった。普段はべったり出来ない分、今日は甘えたかったんだ。


手を繋いで笑い合いたかった。


でも、伊吹は神崎先生と行っちゃった・・・・元は私が言ったことだけど・・・伊吹には行って欲しくなかったんだ。


矛盾してるかな?




わがままだって分かってる。けど、伊吹に私を見つけてほしい。