ドラマチック・ロマンス

トーコ先生は、顔を真っ赤にして下を向いた。





「でも、星野先生も好きな人いるし・・・」





「それが何だって言うの!!後悔しないで恋して下さい!ってゆうか、してほしいです!!」





香凛先生のセリフをただただ唖然として聞いていた、私とトーコ先生。





今度は、香凛先生が話し始めた。





中学時代の初恋の話をしてくれた。





その日に会った先輩。





先輩を好きだと思った香凛先生。




少女香凛は、先輩にどんどん惹かれていく。




先輩も香凛先生も笑い合ってお喋りをした。




だけど、お互いに話せたのは一日だけ。




もっともっとお喋りしたり、恋人みたいなことしたいって思った。




けど、その日だけ。




・・・・先輩は、病気で次の日に亡くなった。





その話をしていた香凛先生は、ちょっと悲しそうに今まで見たこともない顔をして、笑っていた。




「好きな人がいつまでもいるとは限らないんですよ。」