「あー!めっちゃムズいじゃんか!」





「慌てずやれよ、斗真。」






金曜日の夕食後、俺と斗真は、最近始めたばかりの手話に悪戦苦闘していた。




花菜のクラスに耳の不自由な子がいて、花菜も練習をしていると思い、俺は手話の勉強を始めた。



別にやらなくても良いとも思うけど、少しだけ手話には興味があった。




中学生のこと、手話を取り入れたある青春ドラマが流行り、クラスでもみんな見ていて流行っていた。



懐かしい・・・



そのころから可愛かった花菜。そんな花菜を思い出していて、今になって、また興味を示したとゆう単純な俺がいた。




俺、単純・・・・花菜のことになるといても立ってもいられなくなる。



花菜の気持ちを軽くしてやりたいって思うけど、花菜はそんなことを望んではいないだろうなぁ・・・



だから、俺は花菜と一緒に辛いことをはんぶんこする。




そうそう、驚いたことがあった。



クリスマスのときに、小学生の弟と一緒に薔薇を買いにきたあの姉弟の姉ちゃんは、花菜の教え子であるクラスの一員で、斗真とはクラスメイト。



世間って狭いよな・・・