しばらく、見つめ合った。


伊吹の瞳がとても綺麗で、ずっと見ていたくなって、知らずのうちに伊吹のほっぺに私の手を近づけていた。




「・・綺麗だよね、伊吹の瞳って」




伊吹は、一瞬驚いた様だったけど、微笑んで私を見る。


きらきらしている伊吹の瞳。
見つめられると、たちまちのぼせそうになっちゃう。



「俺のより、花菜の瞳のが綺麗だ。・・・花菜の口も、耳も、顎も首も、手荒れしやすい可愛い手も。」




「・・・・んもう、伊吹、くすぐったい・・」



伊吹は、今、言ったところを順々にキスしてくれる。




「この髪も、好き。あぁ・・・花菜が好きでたまんない。」



「んあ、・・・い、ぶき・・」




伊吹は、私の首筋から耳、唇と、伊吹のそれで私に潤いを与えていく。
熱くて、とても平常心で、いられない・・・!!




「伊吹とまた、恋が出来て嬉しい。」



唇は、私たちから離れない。伊吹は、私のブラウスのボタンを優しく開けると、私の膨らみに優しく触れた。


「あ・・・・いた」


伊吹は私に刺激を与えてゆく。痛い刺激でなくて、甘く優しい刺激だ。




「ごめん、痛かった?」



・・・キスマークだ。私は“大丈夫”と首をふった。



優しく伊吹を見ると、もう少しで泣いちゃう伊吹がそこにはいた。



「夢、みたい・・触れたいってずっと思ってた。花菜、ごめん、今、・・・ちょっと気が高ぶってる、俺。」



徐々に押し寄せる伊吹による快感。



「もう、伊吹に・・ま、か・・せるよ。」


声が出ちゃいそうになる。



「花菜の声、可愛い。ずっとずっと俺だけに聞かせてな。」


その声に、私は静かに伊吹に自身を全部委ねた。車のシートに重なりあう私たち。外は暗いから見えない。人もいない、星空だけが私たちを見ていた。


伊吹・・・花菜はもう伊吹のものだよ。私たちは12年分の愛を確かめ合った。