ドラマチック・ロマンス

「それじゃ、斗真!また明日なぁ。」




「おぅ、将太またなぁ!」





そう言った二人はハッとして私の元へ来て、“花音、また明日!ってどうやるんだ?”と聞いた。





私が教えると、二人は花音ちゃんにぎこちなく手話をしていた。




「「(花音、また明日!!!!)」」




そんな二人が可愛かった。




なんだか嬉しかった。






「姉ちゃんは、もう少ししたら帰って来いよ!」





「何よ、将太の奴・・・・」




ニシシと歯を見せて笑う将太は、帰って行き。





「花菜先生、もしかしたら、花音、明日から学校行くかもしれない・・・そのときは、よろしくお願いします。」





「はい!」




「(花菜先生、初めてだよ、先生なのに泣いてくれた人・・・じゃあね!!)」




花音ちゃんの言葉がとてもうれしい。




お母さんの言葉も最高にうれしい。






花音ちゃんたちも帰って行き、私と伊吹は久しぶりに二人きりに。






「良かったじゃん、花菜せんせ。」




ポンと私の頭を撫でる伊吹の掌・・・・



花たちの春の匂い。





「うん、うん。」