「由乃、1人か?」

カフェに入ってくるなり私が座ってるテーブル席に来て、さっきまで健流が座っていたイスに座る。


「さっきまで健流といたの。」

「ふーん。
進路の話でもしてたのかっ」

テーブルの上に束になっている進路の資料を見ながらそう言った。


「うん。私だけまだ決めてないから。」

(この話はもうしたくないな…)

「焦んなくていいと思うけどな。
ま、3年生だしそんなこと言えないか!」

綾人はニカっと笑う。