1人会話に入って行けなくて困っていると、
「由乃、ちょっと来い。」
「え、ちょっと健流?!」
いきなり健流に手首を掴まれ、そのまま屋上に連れていかれた。
屋上に着くと掴まれていた手首は解放された。
すると、
「悪い、俺ら無神経だったな。
由乃居づらかっただろ?」
健流が申し訳なさそうな顔をして言う。
(やっぱり。
健流は少しの変化にでもすぐ気付く…)
「大丈夫だよ。私が悪いんだもん。」
こんなギリギリになっても、進路の方向性すら決めてないのだから…
「俺ら3人がたまたま決まってただけで
決まってない奴だっているよ。
悩んでるんなら俺らに頼ればいいし。」
「うん、ありがとう健流。」
情けないな、私。
進路すら決めてなくて、みんなに心配かけちゃって…

