佐伯 園。
23歳の列記とした成人女性。
介護士の資格を持っていて、今はヘルパーとして組織に勤めている。
そんな私は、今・・・・
「園ちゃん、飲み過ぎだって」
「うるへぇぇい!!」
完全に、酔いつぶれています。
「園ちゃん、やめときなって」
私が持っていた日本酒入りのグラスを奪い取ったのは、少しだけ心配そうな顔をした馴染みの顔だった。
ここのお店の店長だ。
お店って言っても、そんな洒落たとこじゃなくて、世間で言えば居酒屋みたいなもんだ。
誰もいないような深夜に、私は無理を言ってお酒を飲み続けていた。
アルコールの匂いがありえないくらいに空気中を漂っていることだって、私には気がつかないくらいに飲みまくっていた。
「ちょっと店長ぉー、返してよぉー」
ヘラヘラと間抜けな笑顔をもらしながら、私は油断した店長の手からまたグラスを捥ぎ取る。
そしてイッキにぐびっと喉に流し込んだ。
「うぃー」
呆れたようにため息を漏らす目の前に店長には構わず、私はまた空になったグラスにお酒を注いだ。


