桜side

『行くんじゃなかった…』

はぁ、とため息をつく

氷龍の溜まり場だから屋上は

誰も行かないのか

と思いながら図書室に向かった

誰もいない図書室の奥にある

自習室の椅子に腰掛ける。

『過去に縛られてるのはあたしもか、』

思い出したくない過去から逃げるように

目を閉じた