蒼生side

こんな手は使いたくないけど

もう、これしかないな、

なにがあるの?と聞いてくる彼女に

すこし黒い笑を残し続けた

｢俺らはね情報も扱ってる

俺はハッキング担当なんだ、

だから、桜ちゃんの過去を調べること

もできるんだよ?｣

桜ちゃんの顔が青くなるのが見える

そんなにこの子の過去はすごいものなのか?

『もう、調べたの?』

声が震えている、

｢まだ、だよ?｣

その言葉ですこし安心したように、

息を吐く、

怖がられてもいい、嫌われてもいい

ただ、仁の隣にいてほしいんだ。

『わかった、わ、なるわよ、姫に』

｢やったーー！桜様が姫だあー！｣

春樹が飛び跳ねて桜様に抱きついた

｢他の女よりかわ…｣

龍樹もつぶやいている

｢さあ、仁…｣

仁に話しかけようと横を向いた…

『笑ったら、素敵、ね』

桜ちゃんが赤い頬のまま呟く、

久々にこんな笑顔の仁みたな、

みんなも微笑んでる。

さあ、桜ちゃんは俺たちをどこまで

変えてくれるんだろう