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突然、頭が割れるような音が響いてその場に蹲る。両耳を塞いで、ギュッと目を閉じて頭痛が治まるのを待つ。
「…………レオっ!!??」
五月蝿いのがきた……。
軽く舌打ちをして、駆け寄って来た男の手をとり立ち上がる。何事も無かったように彼を通り過ぎる。
こいつが一番五月蝿い。厄介なのは別にいるけど、こいつはしつこいから面倒だ。
……いつもの頭痛だってのに。
「レオ。てめぇは千悠 Chiharu の車に乗れ。」
僕は早速、目の前の男を睨んだ。
頭一つ分は高い位置にある彼の目は、まるで獣のように鋭く僕を捉える。僕より年下の癖に生意気な奴だ。
「夏慧 Kakei と楔 Kusabi がいんのに何で車ぁ?どっちかの後ろに乗っけてもらうよ。」
「

